富山地方鉄道は、3月21日(土)に南北接続開業する。富山駅の北側を走る(元富山ライトレール)富山港線を延伸して、富山駅の南側を走る市内軌道線と、富山駅高架下で接続し、市内軌道線と富山港線の直通運転を開始する。
富山港線富山駅北電停から富山駅高架下までの約90mを延伸し、富山駅北電停を富山駅高架下に移設して富山駅電停とする。延伸区間は上下分離方式で、軌道整備事業者が富山市、軌道輸送事業者が富山地方鉄道となる。
富山駅電停は、市内軌道線の電停の北側に、3面2線で、5~8番ホームの電停が新設され、岩瀬浜方面は5・8番ホームが乗車ホームとなる。合わせて、富山大学前方面の乗車ホームが変更となり、3番ホームから4番ホームとなった。
南北接続開業に伴い、市内軌道線と富山港線でダイヤ改正を行う。富山港線直通の系統として4~6系統が新設される。系統番号は設定されているものの、これまでと同様に、行先表示器に表示されたり、放送で案内されることはない。富山港線は、線内の運行は無くなるため、富山駅折り返しは無く、全列車が市内軌道線と直通運転し、終日にわたり環状線(6系統)、南富山駅前(4系統)、富山大学前(5系統)のいずれかと直通運転する。各運行系統の変更点は、以下のとおり。
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1系統(南富山駅前~富山駅)
運行区間に変更は無く、平日の南富山駅前19:49発以降の5往復が削減される。 - 2系統(南富山駅前~富山大学前)
運行区間に変更は無く、日中の毎時1本を富山駅で分断して富山港線直通の4系統と5系統に変更するため、毎時1本が削減される。 - 3系統(環状線)
運行区間に変更は無く、朝と夜の毎時1本、日中の毎時2本が富山港線直通の6系統に変更するため、3系統としては毎時1~2本が削減される。 - 4系統(岩瀬浜~南富山駅前)
富山港線と市内軌道線の南富山駅前を直通する系統で、富山港線内の運行だった電車のうち、日中の毎時1本が南富山駅前まで直通の4系統になる。
- 5系統(岩瀬浜~富山大学前)
富山港線と市内軌道線の富山大学前を直通する系統で、富山港線内の運行だった電車のうち、日中の毎時1本が富山大学前まで直通の5系統になる。
- 6系統(岩瀬浜~環状線)
富山港線と環状線を直通する系統で、富山港線内の運行だった電車のうち、朝と夜の毎時1本、日中の毎時2本が環状線直通の6系統になる。行先の表示は、岩瀬浜から富山駅まではグランドプラザ行きで、富山駅からは岩瀬浜行きとなる。
富山港線内では、朝ラッシュ時に下り1本増発、城川原発上り2本を新設し、夕ラッシュ時に2往復増発して15分間隔から10分間隔に短縮する。環状線からの直通(6系統)で富山駅20:30発越中中島行きを新設する(休日にも運転されるので、休日でも越中中島行きが新設となる)。休日朝に城川原発上り1本を新設する。
系統 | 区間 | 所要時間 | 運転間隔 | |
---|---|---|---|---|
朝ラッシュ | 日中 | |||
1系統 | 南富山駅前~富山駅 | 20分 | 運転なし | 10分 |
2系統 | 南富山駅前~富山大学前 | 35分(大学前行き)、37分(南富山駅前行き) | 5~10分 | 10~20分 |
3系統 | 環状線 | 28分 | 29~30分 | 30分(平日)、10~20分(土休日) |
4系統 | 岩瀬浜~南富山駅前 | 49分(南富山駅前行き)、47分(岩瀬浜行き) | 8~26分 | 60分 |
5系統 | 岩瀬浜~富山大学前 | 41分 | 21~30分 | 60分 |
6系統 | 岩瀬浜~環状線 | 45分(岩瀬浜→グランドプラザ前)、38分(グランドプラザ前→岩瀬浜) | -(2本) | 30分 |
6系統に分かれたため、系統ごとの運転間隔は、1系統を除いて広がっているが、日中の区間ごとの運転間隔には変更はない。
区間 | 運転間隔 | |
---|---|---|
朝ラッシュ | 日中 | |
南富山駅前~富山駅 | 4~5分 | 5分 |
富山駅~富山大学前 | 4~6分 | 10分 |
環状線 | 5~30分 | 15分(平日)、10分(土休日) |
富山港線 | 4~12分 | 15分 |
車両の運用は、富山港線直通(4~6系統)と環状線(3系統)には0600形、デ9000形、T100形の超低床電車のみで、デ7000形とデ8000形は市内軌道線(1・2系統)のみとなる。
富山港線で実施されている信用降車は、3月20日で終了となる。
南北接続開業に合わせて、3電停・駅の名称が変更された。
南北接続開業を記念して(当初の予定より縮小したものの)様々なイベントが行われ、その1つとして、車内で弦楽の生演奏が行われた特別電車「環状線のアリア」が運行された。
南北接続記念グッズとして、クリアファイル、トートバック(2種類)、ピンバッジセットが3月21日に発売される。電鉄富山駅売店、宇奈月温泉駅売店にて発売。
また、南北接続記念 市内電車・バス1日ふりーきっぷが発売された。
関連リソース
- 公式サイト
- 外部サイト
- 富山地鉄市内線と富山港線接続部の乗務員習熟運転開始|鉄道ニュース|2020年3月5日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- 富山駅 南北接続 今月21日 路面電車の無料化を中止 | チューリップテレビニュース
- 新幹線開業から5年 富山駅 南北接続で目指す姿へ | チューリップテレビニュース
- 南北接続を支えるゲンバ|NNNニュース
- 富山駅の路面電車南北接続3/21開業、多様な効果で活力都市の創造へ | マイナビニュース
- 富山港線から今に続く思い|NNNニュース
- 富山駅と路面電車 100年の歩み|NNNニュース
- 富山地方鉄道,3月21日から富山駅での路面電車南北接続を開始|鉄道ニュース|2020年3月19日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- 路面電車の南北接続祝い式典 21日から運行、富山
- 「100年の夢」実現 富山の路面電車、南北接続で発車式 :日本経済新聞
- 路面電車21日南北接続 富山駅で開通、発車式 – 富山県のニュース | 北國新聞社
- 路面電車の南北接続祝う 富山駅で開通式(北日本新聞) – Yahoo!ニュース
- 南北接続で開業記念式典 街の発展を誓う | チューリップテレビニュース
- 【動画あり】ようやく南北接続へ…富山の路面電車 – 産経ニュース
- 富山)路面電車の南北接続完了 特別列車が出発:朝日新聞デジタル
- 南へ北へ 線路は続くよ 富山路面電車きょうから直通:北陸発:北陸中日新聞から:中日新聞(CHUNICHI Web)
- 市街地一体化へ前進 路面電車・南北接続 富山駅で開通・発車式 /富山 – 毎日新聞
- 富山港線が路面電車に生まれ変わった理由 私鉄からJR、そして再び私鉄へ – 鉄道コム
- 「百年の夢」実現 路面電車、南北つながる 富山市 – 富山県のニュース | 北國新聞社
- 富山市路面電車、南北直通運転始まる |北日本新聞ウェブ[webun ウェブン]
- 富山地方鉄道で市内線と富山港線の南北接続開業|鉄道ニュース|2020年3月22日掲載|鉄道ファン・railf.jp
- 南北 富山駅貫く 総曲輪 電車なら楽々 LRT接続初日 記者が乗車:特報とやま:富山:中日新聞(CHUNICHI Web)
- 南北 富山駅貫く LRT接続初日:北陸写真ニュース:北陸中日新聞から:中日新聞(CHUNICHI Web)
- 人々の思いを乗せて~南北路面電車接続・直通運転が始まった日|NNNニュース
- 「乗り換えなし便利」 富山の路面電車南北接続 初の平日運行(北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ) – Yahoo!ニュース
- 南北路面電車が接続 直通運転スタート | チューリップテレビニュース
- 【富山地鉄】富山駅南北の路面電車直通運転を開始|RMニュース|鉄道ホビダス
- 富山駅周辺 歴史振り返る 市郷土博物館:富山:中日新聞(CHUNICHI Web)
- 富山、路面電車で地域分断解消 南北接続し交流促進、観光振興にも期待 – SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
- 富山LRT「南北接続」、地方交通の新潮流を生むか | ローカル線・公共交通 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準