堺市、東西鉄軌道基本計画(案)発表

 堺市は、昨年12月25日に東西鉄軌道の基本計画(案)を発表した。東西鉄軌道は、堺浜~堺東駅を結ぶLRTの計画で、合わせて阪堺電気軌道の我孫子道~浜寺駅前もLRT化し、公設民営・上下分離方式で運営する。今回の案を基に、今後詳細を検討していく。

 堺駅前東口~堺東駅前(1.7km)は、大小路シンボルロードに複線の軌道を新設する。阪神高速から西側は、上下線それぞれ歩道側に寄せて、車道を中央とする。阪神高速から東側は、上下線とも北側の歩道に寄せて、車道を南側とする。電停は6カ所。事業費は85億円。2010年度末の開業を目標とする。

 堺浜~堺駅前西口(5.2km)は、大阪臨海線や国道26号線などに複線の軌道を新設する。堺駅前西口~浅香山通付近は高架とする。電停は7カ所。事業費は280億円。堺駅前東口~堺東駅前に続いて早期の開業を目標とする。

 我孫子道~浜寺駅前(7.9km)は、施設を阪堺電気軌道が堺市に無償譲渡し、堺市がLRT化する。軌道を改修、緑化し、電停はバリアフリー化、車両をLRVにする。事業費は60億円。堺駅前東口~堺東駅前の開業に合わせてLRT化する。

 堺駅前東口~堺東駅前の区間と、我孫子道~浜寺駅前の区間が交差する大小路には、我孫子道~堺東駅前と浜寺駅前~堺東駅前で直通運転が可能なように、連絡線を新設する。

 上記の3区間以外に、堅川北側ルートを基本とする堺駅前西口~堺駅前東口、広域防災拠点の利用形態等の動向を踏まえて決定する堺浜~広域防災拠点を検討区間としている。

地図のオレンジの線が東西鉄軌道の計画線

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 運行系統は以下の6系統で、200円均一とする。

  • 堺駅前東口~堺東駅前(日中の運転本数は毎時8往復、所要約10分)
  • 堺浜~堺駅前西口(運転本数は検討中で、所要約17分)
  • 堺浜~堺東駅前
  • 我孫子道~浜寺駅前(日中の運転本数は毎時3~4往復、所要約26分)
  • 我孫子道~堺東駅前(日中の運転本数は毎時2~3往復、所要約18分)
  • 浜寺駅前~堺東駅前(日中の運転本数は毎時2~3往復、所要約22分)

 車両は、架線レスの18m級超低床電車で、堺駅前東口~堺東駅前には8両、堺浜~堺駅前西口には10~16両、我孫子道~浜寺駅前には8両、我孫子道・浜寺駅前~堺東駅前には6両投入する。

 車庫は、阪堺電気軌道我孫子道車庫の借用と、臨海部に新設する。

 運送事業者は、堺駅前東口~堺東駅前と我孫子道~浜寺駅前は、南海電気鉄道、阪堺電気軌道で既に決定しているが、堺浜~堺駅前西口は今後決定する。

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