車両
営業用車が21両在籍している。
路線
本線 | 富山駅前~南富山駅前 | 3.6km | 複線 | 併用軌道 | 営業中 |
---|---|---|---|---|---|
支線 | 富山駅前~丸の内 | 1.0km | 複線 | 併用軌道 | 営業中 |
安野屋線 | 丸の内~安野屋 | 0.6km | 複線 | 併用軌道 | 営業中 |
呉羽線 | 安野屋~大学前 | 1.2km | 複線 | 併用軌道 | 営業中 |
球場前(現、大学前)~呉羽公園下 | 廃止 | ||||
富山都心線 | 丸の内~西町 | 0.9km | 単線 | 併用軌道 | 営業中 |
西部線 | 西町~丸の内 | 併用軌道 | 廃止 | ||
東部線 | 西町~地鉄ビル前 | 併用軌道 | 廃止 | ||
山室線 | 中教院前~不二越駅前 | 1.0km | 併用軌道 | 廃止 | |
射水線 | 新富山~新湊 | 19.9km | 単線 | 普通鉄道 | 廃止。越ノ潟~新湊は加越能鉄道(現万葉線)に譲渡 |
高岡軌道線 | 新高岡~新湊 | 7.9km | 複線、単線 | 併用軌道、専用軌道 | 加越能鉄道(現万葉線)に譲渡 |
伏木線 | 米島口~伏木港 | 2.9km | 併用軌道 | 加越能鉄道(現万葉線)に譲渡 |
路線長は7.3km。軌間は1,067mm、架線電圧は600V。
運転
系統 | 区間 | 距離 | 所要時間 | 運賃 | 運転間隔 | |
---|---|---|---|---|---|---|
朝ラッシュ | 日中 | |||||
1系統 | 南富山駅前~富山駅前 | 3.6km | 18分 | 200円 | 運転なし | 11分 |
2系統 | 南富山駅前~大学前 | 6.4km | 32分 | 200円 | 5分 | 11分 |
3系統(環状線) | 富山駅前→グランドプラザ前→富山駅前 | 22分 | 200円 | 22分30秒 | 11分 |
系統番号はあるが、行先表示器に系統番号が表示されることはない。南富山駅前~富山駅前は、1系統と2系統が交互に運転されるため、日中は5分30秒間隔となる。3系統は、片方向のみの運転。
乗車方法 | 後乗り・前降りで、降車時に運賃を支払う |
---|---|
運賃 | 均一制(200円) |
乗り継ぎは、2系統から丸の内で3系統に乗り継ぐ場合と、3系統から中町(西町北)で下車し、西町から南富山駅前方面に乗り継ぐ場合に可能 | |
フリー乗車券 | 地鉄電車・バス1日ふりーきっぷ(大人620円、小人310円) 富山駅前から280円の区間のバス、鉄道線の電鉄富山~南富山も乗れる。市内電車車内、乗車券センター、西町乗車券センター、電鉄富山駅、稲荷町駅、南富山駅、富山駅前地鉄バス案内所、富山自動車営業所で発売 |
富山まちなか岩瀬フリーきっぷ(大人820円、小人410円) 富山駅前から280円の区間のバス、富山ライトレールも乗れる。富山市観光案内所、地鉄総合案内所(電鉄富山駅)、地鉄中央案内所(西町)、ポートラムショップ駅北などで発売 | |
鉄道線市内電車全線2日フリー乗車券(大人4,530円、小人2,270円) 鉄道線も乗れる |
|
プリペイドカード | トラムカード(2,000円で2,300円分使用できる) ※ 2010年9月30日限りで利用は終了している |
IC乗車券 | ecomyca ※ 富山ライトレールのpasscaと相互利用可能 ※ ecomyca、passcaで運賃を支払う場合は大人は180円、小人は90円に割引される |
歴史
富山地方鉄道の軌道線は、1913年に富山市で開催される連合共進会(産業博覧会)に合わせて、1913(大正2)年9月1日に富山電気軌道が本線富山駅前~共進会場前(現在の大町付近)、支線富山駅前~西町を開業したことに始まる。1915年3月13日には、本線共進会場前~堀川新(現、南富山駅前)を開業した。1916年11月22日には、郵便局前(後の越前町)~呉羽公園下を開業した。
その後、業績はふるわず、1920(大正9)年7月1日に市営化され富山市営軌道となった。1928(昭和3)年10月21日には東部線西町~東田地方(ひがしでんじかた)を開業した。1936(昭和11)年4月15日には東田地方~電気ビル前を開業し、環状運転が始まった。
戦時中の交通機関の整理統合により、1943(昭和18)年1月1日に富山地方鉄道が発足し、富山市営軌道もその一員となった。1945(昭和20)年8月2日の空襲により、全線で運行不能となったが、1946(昭和21)年1月14日に富山駅前~南富山駅前が復旧、その後順次復旧し、1949(昭和24)年12月30日には環状運転が再開された。1950(昭和25)年10月1日から笹津線が、南富山駅前から西町まで乗り入れ(1954(昭和29)年からは富山駅前までに延長)、12月31日から射水線が新富山から西町まで乗り入れるようになった。1952(昭和27)年8月5日には安野屋線丸の内~安野屋を開業し、安野屋~旅籠町が廃止された。1952(昭和29)年3月20日に新富山~(旧)大学前が復旧し、戦時中に被害を受けた路線がすべて復旧した。
1957(昭和32)年12月10日にはデ7000形が登場した。1961(昭和36)年7月18日には山室線中教院前~不二越駅前を開業し、同時に射水線の乗り入れが廃止された。1965(昭和40)年12月にはデ7000形の増備により、単車が全廃となった。
モータリゼーションにより1967(昭和42)年10月10日限りで笹津線の直通運転が廃止された。1969(昭和44)年6月24日からワンマン化が始まり、1970(昭和45)年4月8日には全線がワンマン化されて、乗換券制度が廃止された。1969(昭和44)年9月31日限りで呉羽線球場前~大学前が廃止され、球場前が大学前に改称された。1972(昭和47)年9月20日限りで東部線中教院前~地鉄ビル前が廃止、1973(昭和48)年3月31日限りで西部線丸の内~西町が廃止された。不二越線との直通運転が計画されていた東部線、山室線(西町~中教院前~不二越駅前)も1984(昭和59)年3月31日限りで廃止された。
廃止が相次ぐ一方、射水線は1977(昭和52)年8月31日に新富山から富山駅前までの直通運転を再開したが、1980(昭和55)年3月31日限りで射水線が廃止となったため、鉄道線と軌道線の直通運転は廃止された。
1992(平成4)年からビール電車の運行が始まった。
1993年にデ8000形が登場し、非冷房のデ7000形を廃車して冷房化率100%を達成した。
1997年3月に1系統の運行区間を南富山駅前~富山駅前から南富山駅前~県庁前に延長した。
2000年12月1日のダイヤ改正で減便され、日中の運転間隔が、1・2系統ともに8分間隔から10分間隔になった。
2001(平成13)年12月10日のダイヤ改正で、1系統の運転区間が南富山駅前~県庁前から、南富山駅前~富山駅前に短縮された。
2007(平成19)年から富山市は、丸の内~西町(約940m)に単線の防振軌道を新設し、電停を3カ所設置、超低床電車により左回り(のみ)で環状運転を行う市内電車環状線化事業を進め、11月15日には、富山市と富山地方鉄道は市内電車環状線化事業の軌道運送高度化実施計画を国土交通大臣に認定申請した。その後、設備と車両は富山市が整備し、富山地方鉄道が運行する公設民営の上下分離方式にて、2009(平成21)年12月23日に富山都心線丸の内~西町が開業した。富山都心線には、CENTRAM(セントラム)の愛称が付けられた新形式のデ9000形が投入され、新たに3系統(環状線)が新設された。
2010年3月には、ICカード「ecomyca」を導入した。
2010年4月には、デ7000形の置き換え用として、超低床電車のT100形が登場した。
2011年には、富山市による市内電車環状線化事業が全国街路事業コンクールの優秀賞を受賞した。
神通川に架かる富山大橋の架けかえ工事が2006(平成18)年11月に始まり、2012年3月24日に完成して、諏訪河原~大学前が新設の軌道に切り換えられた。富山大橋の前後のみが複線化され、諏訪川原~安野屋は切り替えのため、一部が単線化された。2012年冬に、諏訪川原~大学前の単線区間が複線化された。
2013年5月17日に中町電停が新設され、ダイヤ改正が行われた。
2013年9月1日に富山市内軌道線が開業100周年を迎え、花電車が運転された。
デ7022がレトロ電車になり、2014年1月27日に運行を開始した。
県庁前電停が丸の内電停のように、拡幅、上屋・スロープ付きでバリアフリー化され、2014年3月13日に供用開始された。
消費税増税に伴い、2014年4月1日に運賃が改定された。普通運賃は200円のまま据え置き、定期券とフリー乗車券は値上げ、ICカードの割引は大人のみ170円から180円に改定されている。また、(このタイミングと思われるが)富山まちなか・八尾フリーきっぷは発売終了となった。
将来
老朽化しているデ7000形の置き換えとして、2014年度に1編成、2015~2019年度に3編成導入する予定。
新富町電停を拡幅・バリアフリー化する予定(時期未定)。
北陸新幹線建設事業、富山駅付近連続立体交差事業に併せて、300m延伸して富山ライトレールと接続する予定。2015年3月に高架下まで延伸し、富山駅電停を新設する予定。
南富山駅前から富山地方鉄道上滝線の上滝まで乗り入れる構想がある。
関連リソース
- KTT
- 外部サイト
- 富山地方鉄道株式会社 (公式サイト)