万葉線

車両

路線

高岡軌道線高岡駅前~六渡寺(ろくどうじ)7.9km単線、複線併用軌道、専用軌道営業中
新湊港線六渡寺~越ノ潟(こしのかた)4.9km単線普通鉄道営業中
伏木線米島口~伏木港2.9km併用軌道廃止

 路線長は12.8km。高岡軌道線は高岡駅前~米島口と能町口~中伏木の手前が併用軌道で、広小路~米島口が複線である。片原町、本丸会館前、新吉久、六渡寺、中新湊に交換設備がある。
 軌間は1,067mm、架線電圧は直流600V。

運転

区間距離所要時間運賃運転間隔(日中)
高岡駅前~越ノ潟12.8km42分350円15分

 入出庫のため、米島口発着と、朝夜に中新湊発着が一部ある。

乗車方法後乗り・前降りで、乗車時に整理券を取り、降車時に運賃を支払う
運賃距離制
フリー乗車券万葉線1日フリーきっぷ(大人800円、小人400円)
車内で発売
万葉線・海王丸セットクーポン(大人1,000円、小人500円)
万葉線の1日フリーきっぷと海王丸の乗船券。車内で発売
プリペイドカード未導入
IC乗車券未導入

歴史

 万葉線は、越中鉄道が富山駅から新伏木口(現在の六渡寺)を結ぶ路線の一部として、1930(昭和5)年10月12日に西越ノ潟~新湊東口を開業したことに始まる。12月23日には越ノ潟~西越ノ潟を開業した。1932年11月9日には新湊東口~庄川口、1933年12月25日には庄川口~新伏木口を開業した。1943年1月1日に、越中鉄道は富山地方鉄道に統合され、射水線となった。
 1948(昭和23)年4月10日に伏木線地鉄高岡~伏木港を開業した。1951年4月1日には米島口~新湊(新伏木口を改称)を開業し、富山軌道線西町~射水線~地鉄高岡の直通運転が開始された。また、湶町(あわらまち)~米島口が複線化されている。1958年5月7日に湶町が広小路に改称された。

 1959年4月1日に、新高岡(地鉄高岡を改称)~新湊、米島口~伏木港が富山地方鉄道から加越能鉄道に譲渡された。1961年には加越能鉄道として初の新造車となるデ7000形が登場した。1962年に車庫を広小路から米島口に移転した。1963年9月に新高岡を現在の高岡駅前電停の位置に移設した。
 富山新港開設に伴い、1966年4月5日に射水線堀岡~越ノ潟が廃止となり、西町~新高岡の直通運転も廃止、越ノ潟~新湊は加越能鉄道に譲渡されて新湊港線となった。高岡市の要請により、1971年9月1日に伏木線米島口~伏木港が廃止された。1971年11月15日からは全列車ワンマン運転となった。

 1976年9月11日に台風による被害で庄川橋梁の橋脚が一部流出したため、越ノ潟~新湊が不通となり、一時は廃止も検討されたが、1977年10月1日に復旧した。1977年10月1日には高岡市庁前を本丸会館前に改称した。1980年5月に新高岡を高岡駅前に改称した。1980年12月6日に万葉線の愛称が付けられた。1985年3月に新湊が六渡寺に、西新湊が新湊市役所前に改称された。1990年4月1日に越ノ潟口を海王丸に改称し、4月28日には現在の地点に移転した。

 1998(平成10)年2月に加越能鉄道は、万葉線を廃止する意向を示し、万葉線検討会(学識経験者、富山県、高岡市、新湊市、加越能鉄道で構成)が設置されて、万葉線の今後が検討された結果、第三セクターにより存続することとなり、2001年4月に万葉線株式会社が設立され、2002年4月1日から万葉線株式会社による運営となった。万葉線株式会社へ移行前後から設備や車両の改善が進められた。

 2004年には超低床電車MLRV1000形が登場、デ7070形へ冷房取り付けが始まっている。2004年12月27日には、本丸会館前電停が越ノ潟寄りに移転し、安全地帯、上屋付きとなり、広小路電停の高岡駅前方面に上屋が新設された。2005年11月1日には、片原町に山町筋入り口、坂下町に高岡大仏口、志貴野中学前に高岡市役所前の副名称が付けられた。また、新湊市役所前が射水市新湊庁舎前に改称された。

 2006年に累計輸送人員500万人を達成した

 2010(平成22)年11月1日にダイヤ改正を行い、夕方に増発、終電を延長した。夕方は17~19時台が16~18分間隔だったのが10~15分間隔になり、越の潟22:00発が米島口行きから高岡駅前行きに、高岡駅前発の終電が22:20発から23:00発になった。終電の延長は、平日と土曜日のみ。このダイヤ改正における増発は、県の緊急雇用基金活用事業によるもので、3年間の実証実験となっている。

 2012年4月に万葉線株式会社が運営するようになってから10周年を迎え、4月8日に、万葉線開業10周年記念式典、記念事業が開催された。

将来

 2014年春に、高岡駅前電停から延伸して、高岡駅に乗り入れる予定。

関連リソース