8101 1両
2002年に登場した函館市交通局で初となる部分低床車である。1998年に、函館市内の福祉団体から函館市へ超低床電車導入の陳情をきっかけに、2002年3月の車体更新計画により、超低床電車の代替として登場した。
8000形を基本とした「あかるく・やさしい電車」というコンセプトの800形からの車体更新車で、台車間の中央部のみ超低床となっている。超低床部には1台分の車いすスペースがあるが、跳ね上げ式の座席を跳ね上げると、もう1台分の車いすスペースとなる。超低床部の入口ドアには電動スロープを装備している。函館は雪国であるので、超低床部と低床部は、階段で結ばれている。天井にはラインフローファンを設置しているが、送風のみでクーラーではない。側面のガラスは、熱線吸収スモークガラスとなっている。超低床を実現するため、主抵抗器と補助電源装置は屋上に設置している。集電装置は、ばね上昇、引き紐下降式のシングルアームパンタグラフを採用している。塗装は、8000形とは一目で区別できるように、8100形オリジナルのデザインが採用されている。
当初の計画では、順次増備を進めて9両とする予定であったが、車内の段差が嫌われた為か、1両のみで終わっている。
2021年に京王重機整備にて車体改良され、行先表示器がフルカラーLED化、前照灯と尾灯を交換、側面の行先表示器がLED化されている。
諸元表
最大寸法(長さ×幅×高さ) | 12,390×2,340×3,700mm |
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床面高さ(出入台以外) | 350(800)mm |
自重 | 16.5t |
定員(座席) | 60(26)人 |
集電装置 | シングルアームパンタ |
制御方式 | 間接非自動抵抗制御 |
運転台 | ツーハンドル(力行・ブレーキ独立、左右回転) |
駆動方式 | 吊り掛け |
主電動機出力 | 50.0kW×2 |
台車 | 住友FS-77A |
設計最高速度 |
車号 | 冷房 | 製造年月 | 更新年月 | 製造所 | 更新所 | 現在 | 車齢(年) | 更新後車齢(年) | 前歴 |
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8101 | なし | 1963/6 | 2002/3 | 新潟鉄工所 | アルナ工機 | 現役 | 61 | 22 | 807 |
8101
807の車体更新車で、2002年3月26日に駒場車庫に搬入され、4月22日から営業運転を開始した。基本的に、日中のみ運行されている。
塗色の変遷
8100形色
2002/4/22~、2002/9/15、2008/10/3、2009/1/22、2009/5/1、2010/3/28
NHKの広告(1)で、どーもくん号
NHKの広告(2)で、Domo-kun Tram
2018/12/20、2021/6/17
MISUZU COFFEEの広告
2022/1/17~
関連リソース
- 外部サイト
- 書籍
- 函館市交通局8100形
『鉄道ピクトリアル 2002年10月臨時増刊号 No.723』P.121 鉄道図書刊行会
2ページに渡る解説。形式図あり
- 函館市交通局8100形