9001、9002 2両
明治から昭和初期の東京市電をイメージしたレトロ調の車両。8500形以来14年ぶりの新造車で、2007年に登場した。
設計は8500形を踏襲しており、運転台はツーハンドル、車体長・幅、主電動機出力は同一。IGBT-VVVFインバーター制御で、足踏み式のデッドマン装置や40km/hでノッチオフする速度制御装置を搭載する。ブレーキは、回生ブレーキと発電ブレーキ併用。室内は木目調で、天井は2段でダブルルーフのイメージとなっている。運転台の仕切りには、液晶モニターが設定されている。バリアフリーの対応として、握り棒の増設、一部の釣り手が低く、床面高さが8500形より4mm低い。
2009年1月に、9002が増備された。9001からは、塗装などいくつか変更されている。
諸元表
最大寸法(長さ×幅×高さ) | 13,000×2,200×3,800mm |
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自重 | 18.5t |
定員(座席) | 64(22)人 |
集電装置 | シングルアームパンタ |
制御方式 | IGBT-VVVFインバーター制御 |
運転台 | ツーハンドル(力行・ブレーキ独立、左右回転) |
駆動方式 | カルダン |
主電動機出力 | 60.0kw×2 |
台車 | FS91B |
設計最高速度 |
9001
2007年3月24日に荒川車庫に搬入され、5月27日に営業運転を開始した。
日本宝くじ協会から助成を受けているため、宝くじ号の表記がある。
9002
9001からは、塗色がエンジ色から紺色になり、前面下側の左右に菱形のマークが付いたこと、ダブルルーフの前面に局章などの模様を追加、ダブルルーフの側面の通風口ではない部分が平らであったのが、ダミーの通風口に変更された。室内は、ロングシートの袖仕切りの形状が変更され、運転台が若干変更されている。
2009年1月31日に営業運転を開始した。
関連リソース
- KTT
- 外部サイト
- 書籍
- Rail Magazine 2007年7月号 No.286 P.89『都電荒川線用レトロ車輌 東京都交通局9000形』
ネコ・パブリッシング/4ページに渡る解説 - 鉄道ピクトリアル 2008年10月臨時増刊号 No.810 P.182『都電荒川線9000形』
鉄道図書刊行会/2ページに渡る解説
- Rail Magazine 2007年7月号 No.286 P.89『都電荒川線用レトロ車輌 東京都交通局9000形』