鹿児島市交1000形

1011~1019 9両

 2002年に登場した3車体連接の超低床電車。アルナ工機が開発したリトルダンサーA(Articulated)3タイプで、リトルダンサーシリーズとしては初登場となった形式である。C車を軽量化し、A・B車の前方に荷重を集中させることで、急曲線でも安定して走行できるようになっている。連接部で横方向のみに回転し、曲線に対応する。空気ブレーキに必要となるコンプレッサー、除湿装置、空気タンクは重量があるため、電気機械式ブレーキを採用し、これらの機器は搭載せず、エアレスとすることで軽量化している。ブレーキは、世界初の電動ばねブレーキを採用している。エアレスのため、引戸は電気式で、電気下降式のパンタグラフを搭載している。

 前後のA・B車は運転台のみで、車軸があるボギーしない台車を装備し、A車の屋上にVVVFインバーター、C車の屋上にSIVを搭載している。

 C車は台車がないフローティング構造で、屋上にパンタグラフ、クーラー、ブレーキ抵抗器、フィルタリアクトル、主回路接地スイッチを搭載している。床面の高さは、乗降口が310mm、中間部分が330mmとなっている。座席はロングシートとなっているため、通路の幅は1,250mmとかなり広い。車いすスペースを兼ねた折りたたみ式の座席が2カ所、乗降口にはスロープ板を設置している。

 3車体連接車ではあるが、1両として扱う。製作費は、1両1億7,800万円。ユートラムの愛称が付けられた。鉄道友の会のローレル賞を受賞している。

 2次車からは、バックミラー用小窓が追加されている。

諸元表

最大寸法(長さ×幅×高さ)14,000×2,450×3,750mm
床面高さ(出入台以外)310(330)mm
最小通路幅1,250mm
自重19.0t
定員(座席)55(24)人
集電装置シングルアームパンタ
制御方式IGBT-VVVFインバーター制御
運転台ワンハンドル
駆動方式カルダン
主電動機出力60.0kW×2
台車SS-01(車軸あり)
設計最高速度
車号冷房製造年月製造所現在車齢(年)
101121,000kcal/h×22002/1アルナ工機現役22
101221,000kcal/h×22002/1アルナ工機現役22
101321,000kcal/h×22002/1アルナ工機現役22
101421,000kcal/h×22004/3アルナ車両現役20
101521,000kcal/h×22004/3アルナ車両現役20
101621,000kcal/h×22004/3アルナ車両現役20
101721,000kcal/h×22005/3アルナ車両現役19
101821,000kcal/h×22005/3アルナ車両現役19
101921,000kcal/h×22005/3アルナ車両現役19

1011

郡元 2002/1/13 試運転
鹿児島中央駅前 2009/8/29 薩摩くろす丸

塗色の変遷

  • 2002/1/13 : 1000形色
  • 2009/8/29 : 薩摩くろす丸の広告

1012

高見馬場~天文館通 2012/12/1 チャイナエアライン

塗色の変遷

  • 2012/12/1 : チャイナエアラインの広告

1013


桜島桟橋通~鹿児島駅前 2013/11/28 南海堂のげたんは

塗色の変遷

  • 2013/11/28 : 南海堂のげたんはの広告

1014

鹿児島駅前 2007/7/16
交通局前 2009/8/28

1015

天文館通~高見馬場 2011/3/13 コバルト技研

塗色の変遷

  • 2011/3/13 : コバルト技研の広告

1016


高見馬場~天文館通 2011/3/13

1017

武之橋車庫 2013/11/28

1018

武之橋車庫 2009/8/28 ソフトマックス

塗色の変遷

  • 2009/8/28 : ソフトマックスの広告

1019

鴨池~郡元 2005/10/23 有村屋

塗色の変遷

  • 2005/10/23 : 有村屋の広告

関連リソース

  • 書籍
    • 超低床LRVの開発をめぐって
      『鉄道ピクトリアル 2002年10月臨時増刊号 No.723』P.32 鉄道図書刊行会 7ページの解説
    • 鹿児島市交通局1000形
      『鉄道ピクトリアル 2002年10月臨時増刊号 No.723』P.162 鉄道図書刊行会 1ページの解説