8090系
Series 8090


Image Index

8693F
8693F
菊名〜妙連寺
1995/9/1
8594
8594F
二子新地〜高津
1997

クハ8090形

8089
クハ8089
上野毛〜等々力
1995/9/1

デハ8590形

8591
デハ8591
武蔵小杉
53-142レ
1997/9/6
8594
デハ8594
長津田検車区
1997/4/20


解説

軽量ステンレスカー8090系

 1978年に軽量ステンレスカーの試作車のデハ8400形が登場したが(現在は改番され、デハ8200形の8254、8255)、この車両を基本とし、1980年にデビューした日本初の軽量ステンレスカーが8090系である。軽量ステンレスカーとは、1980年当時日本国内でステンレス車のメーカーとしては唯一と言っていい東急車輌製造が、独自に開発した技術により、例えば東京急行の8000系と比べ24%(2t)軽量化した車両である。後に東急車輌の軽量ステンレスカー技術は、国鉄の圧力によって国内の他メーカーに無償提供され、その結果205系が誕生し、また、現在のようにステンレスカーが大量普及していった。

車体以外は8000系とほぼ同じ

 8000系とは車体やその他の仕様が一部異なるだけで、性能的には大きな差がないので90番台となった。車体は前面を、切妻指向の東急としては7200系以来の若干デザインを考えた車両で、非貫通の三枚折妻で、種別、運行番号表示器は8500系より大型化している。車体断面は、くの字のような下部が膨らんだような構造で、側面はコルゲートを大幅に減らし上部は2本、下部は6本のビードとし、窓下に赤帯を2本貼っている。主制御器は、8000系と同じ回生ブレーキ付きの界磁チョッパ制御で、乗り心地をよくするためカム段数を直列13→15、並列11→13、ブレーキ段15→14に変更したMMC-HTR-20F形である。主電動機は小型軽量化したTKM-80形で、出力は130KW。台車は、M車がTS-807B形、T車がTS-815B形で、車輪は波打ちタイプである。電動車には、空転・滑走防止用増粘着装置を各車輪に取り付けている。補助電源措置は、渋谷寄りのクハ8090形には余剰となっていた140kVAのMG、桜木町寄りのクハ8090形には新設計のGTOサイリスタ使用の50kVAのSIV、デハ8200形には10kVAのSIVを搭載している。電動空気圧縮機はデハ8200形に装備している。
 形式は、制御車のクハ8090形、中間電動車のデハ8190形、デハ8290形、デハ8490形、付随車のサハ8390形、そして、88年に制御電動車のデハ8590形、デハ8690形が追加された(デハ8590形、デハ8690形については後述)。

東横線の急行用として登場

 デビュー時は、8091Fの7連1本が製造された。翌年、8連で8093F、8095Fが増備された。7連のままだった8091Fは、東横線の8連化の時に普通列車で運用された時期があったが、1983年にデハ8491を組み込み8連になった。

8097Fから前照灯・尾灯を赤帯の高さに変更

 1984年に8097F、1985年に8099Fを増備し90番台がいっぱいになったので、以降80番台とし、同年8081F、8083F、8085Fも増備された。8097F以降は一部仕様が変更された。まず、前照灯・尾灯の位置を赤帯と同じ高さにして照射距離を伸ばした。運転台を変更した。後の9000系の運転台の基となるデザインで、将来のATC化に対応できるように設計されている。後に、クハ8091〜8096も新しいデザインの運転台に交換された。また、機器配置を変更し、渋谷寄りのクハ8090形の補助電源装置を170kVAのSIVに変更、サハ8390形には10kVAのSIVと電動空気圧縮機を新設した。
 1985年に8087F、8089Fを増備した。この2本は、車体のステンレス板の継ぎ目の位置が変更されている。

大井町線に転籍する前の編成(1988年夏)
8081−8281−8181−8396−8496−8282−8182−8082
8083−8283−8183−8397−8497−8284−8184−8084
8085−8285−8185−8398−8498−8286−8186−8086
8087−8287−8187−8399−8499−8288−8188−8088
8089−8289−8189−8390−8490−8290−8190−8090
8091−8291−8191−8391−8491−8292−8192−8092
8093−8293−8193−8392−8492−8294−8194−8094
8095−8295−8195−8393−8493−8296−8196−8096
8097−8297−8197−8394−8494−8298−8198−8098
8099−8299−8199−8395−8495−8280−8180−8080

前面貫通の8590系登場

 将来、東横線は横浜から地下線の、みなとみらい21線と直通運転することになり、また、将来のスピードアップのために5M3Tから6M2Tに変更するため、1988年に新たに制御電動車のデハ8590形、デハ8690形を増備した。まず、今までの8連の編成を5連にした。そして、各編成の残った3両を2編成分つなげて6両とし、新製した先頭車を加えて6M2Tの8連とした。5連の編成は大井町線に転籍し、新製先頭車を含む8連が東横線の急行用として活躍することになった。東横線の8連は、先頭車がデハ8590形であるので8590系と呼ぶこともある。デハ8590形、デハ8690形は、前面を極力クハ8090形に合わせ、中央に貫通路を設けている。デハ8690形に電動空気圧縮機、蓄電池を装備している。

大井町線所属車の改造

 大井町線所属の編成は、1988〜1990年に九品仏、戸越公園の戸閉め非扱いを自動化し、1990〜1991年には田玉線のATC化に伴いCS-ATCを取り付けた。
 また、1993年にクハ8091〜9096は前面ガラスが破損したときに、容易に交換できるようにガラス押さえをHゴム化した。

避雷器を新型に交換

 避雷器が小さなボックスタイプのものから、小田急やJRで使っているような円筒形のものに交換されている。

田園都市線へ転籍

 1997年3月の東横線ダイヤ改正で、8694F、8695Fが余剰となり、長津田検車区へ回送された。そして、編成替えが行われ、8694Fが10連化されしばらく留置されていたが、8月21日に新玉川・田園都市線で営業運転を開始した。

東横線(1997年8月)
←渋谷
8691F 8691−8193−8391−8291−8191−8392−8293−8591
8692F 8692−8197−8393−8295−8195−8394−8297−8592
8693F 8693−8181−8395−8299−8199−8396−8281−8593

田園都市線(1997年8月)
←渋谷
8694F 8694−8185−8397−8283−8183−8287−8187−8398−8285−8594
8695F 8695−8189−8399−8390−8289−8595

 さらに、東横線所属の8693Fが、2001年3月22日に長津田検車区へ回送され、8695Fと編成替えされ、8695Fが10連化された。その後、5月25日に8695Fが田園都市線で営業運転を開始した。
 現在は、8連2編成16両が東横線で、5連10編成50両が大井町線で、10連2編成20両が田玉線で活躍している。


編成表

東横線

←渋谷
8691F 8691−8193−8391−8291−8191−8392−8293−8591
8692F 8692−8197−8393−8295−8195−8394−8297−8592

田園都市線

←渋谷
8693F 8693−8395−8396−8593
8694F 8694−8185−8397−8283−8183−8287−8187−8398−8285−8594
8695F 8695−8189−8399−8281−8181−8299−8199−8390−8289−8595

大井町線

←大井町
8081F 8081−8496−8282−8182−8082
8083F 8083−8497−8284−8184−8084
8085F 8085−8498−8286−8186−8086
8087F 8087−8499−8288−8188−8088
8089F 8089−8490−8290−8190−8090
8091F 8091−8491−8292−8192−8092
8093F 8093−8492−8294−8194−8094
8095F 8095−8493−8296−8196−8096
8097F 8097−8494−8298−8198−8098
8098F 8099−8495−8280−8180−8080


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